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カメラマン<撮影監督>の顔(外人篇) [ためになった情報]

映画が好きになって、たくさん作品をみるようになると、スタッフのクレジットまでみてしまう習慣がついてしまいます。つまり、俳優や監督だけでなく、その他のスタッフもきになるということです。助監督とか脚本家とか、美術とか。そして、ぼくが最も気になるスタッフのうちのひとりがカメラマンなのです。カメラマンは映画の映像をつくる責任者です。映像の印象すべてが、このカメラマンの腕ひとつにかかっているのです。だからとても大事な役割をまかされているスタッフなのです。とくに映像にこだわる監督だと(まぁ、ほとんどの監督がこだわりますが)、このカメラマン選びには、とても気をつかいます。そして気に入ると、何度も同じ人を起用したりするのです。ハンサムな映画になるか、醜い顔の映画になるかが、このカメラマンの技術ひとつにすべて託されているのです。そんな映画カメラマンの世界にも巨匠といわれるひとたちがいます。世界各国に。そんな巨匠たちとはどんな顔をしているのか?

ヴィットリオ ストラーロ.jpgヴィットリオ・ストラーロ
光の狩人という異名をもつ撮影監督。代表作といえば、地獄の黙示録、ラストエンペラー、暗殺のオペラ、暗殺の森など。ベルトルッチとのコンビが有名です。

ロビー ミュラー.jpgロビー・ミュラー
ヴィム・ヴェンダースとは、初期のころからのパートナー。代表作は、都会のアリス、さすらい、パリ・テキサス、ダウン・バイ・ロー、ダンサー・イン・ザ・ダーク。

スヴェン ニクヴェスト.jpgスヴェン・ニグヴィスト
イングマール・ベルイマンとのコンビが有名(この写真に写っている右の男はアンドレイ・タルコフスキー監督)。このカメラマンはさまざまな巨匠監督からラブコールうけていて、ウッディアレンや、ロマン・ポランスキー監督とも仕事をしている。代表作は、ファニーとアレクサンデル、サクリファイス、テナント、ニューヨーク・ストーリー。

ネストール アルメンドロス.jpgネストール・アルメンドロス
このカメラマンの撮影したテレンス・マリック監督の「天国の日々」での映像は、世界中の映画人をうならせた。基本的に自然光での撮影をポリシーとしている。外の光が照明がわり。代表作、海辺のポーリーヌ、クレイマー・クレイマー、ソフィーの選択。

ラウール クタール.jpgラウール・クタール
1959年のゴダール長編デビューから60年代のゴダール作品の映像を、ほとんど支えたヌーヴェルヴァーグ黎明期の代表的カメラマン。ドキュメンタリーの経験を生かし、「勝手にしやがれ」では、手持ちカメラを使用。しかし手持ちカメラの理由をゴダール自身は、「機材を用意する余裕がなかった」と弁明。しかしこの手持ちカメラの特性で、独特の映像リズムに変拍子を付け加えることができた。
代表作、女は女である、はなればなれに、アルファヴィル、中国女、気狂いピエロ。

ウイリアム リュプチャンスキー.jpg カロリーヌ シャンプティエ.jpg          <左/ウイリアム・リュプチャンスキー 右/カロリーヌ・シャンプティエ>
80年代以降後期ゴダール作品を支えた2人。ちなみに二人は子弟関係です。
代表作、ゴダールのマリア、右側に気をつけろ、勝手に逃げろ人生、ヌーヴェルヴァーグ。

ゴードン ウィリス.jpgゴードン・ウィリス
ニューヨーク生まれのカメラマン。コッポラのゴッドファーザーをPart1〜Part3まで手がける。撮影当時、コッポラは、ウィリスと頻繁に対立をしていた。なぜならウィリスの撮影プランをほとんどコッポラは変更して撮影をしてしまうためだった。怒ったコッポラの名文句が「ゴーディはもういい、マイケル(撮影助手)をよべ」このマイケルとは、マイケル・チャップマンで、のちにタクシードライバー(スコセッシ監督デビュー作)の撮影監督となる男であった。
代表作は、アニー・ホール、カメレオンマン、カイロの紫のバラ、マンハッタン、インテリア。

ミヒャエル バルハウス.jpgミヒャエル・バルハウス

ドイツ人の撮影監督。360度の円を描くカメラワーク、縦横無尽にうごくカメラ、見事なライティングは、「バルハウス・ルック」と呼ばれている。同じくドイツ人の監督、ファスビンダーとは、じつに14本もの作品をともにしている。またスコセッシ監督との仕事も多い。代表作は、マリアブラウンの結婚、アフターアワーズ、ディパーテッド。

トニーノ・デリ・コリ.jpgトニーノ・デリ・コリ(左の人物)

イタリアの撮影監督。パゾリーニ監督作品、ウエスタン作品を多く手がける。代表作、赤い航路、ライフ イズ ビューティフル、続・夕陽のガンマン。

images.jpgチャオ・フェイ(趙非)
中華圏最高のカメラマンと言われている中国人の撮影監督。最近ではウディアレン監督に気に入られ、3作品の撮影を担当。ウディアレンは、言葉は通じないが、映像に求める共通意識は通じ合うといい、チャオフェイを凄く評価している。代表作は、紅夢、始皇帝暗殺、ギター弾きの恋。

ブルース サーティーズ.jpgブルース・サーティーズ

父親のロバート・サーティーズ(マイク・ニコルズ監督作品「卒業」の撮影担当)も撮影監督という、親子2代の撮影監督。クリント・イーストウッドとのコンビが有名。14作品に関わる。代表作は、ダーティーハリー、アルカトラズからの脱出、レニーブルース。

ざっと、気になる&好きなカメラマンを列挙しましたが、映画をみてると、ほんとにカメラマンの仕事の重要度というか、この高度な技術が問われるポジションは、並大抵の人間には勤まらないな、ということがよく分かります。アメリカでは、撮影監督という名称は普通なのですが、いわゆるオペレーターは、別の人間がやって、自分はディレクションに徹するということなんですが、ヨーロッパでは、まだまだ、撮影監督がカメラを動かすということが多いようです。ですから、欧州のカメラマンがハリウッドなどで仕事をすると、すごくやりずらいこともあるようです。以上。





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